【米子市】<そば処 上代>挽き方で風味を変える奥深き蕎麦の世界へ
2026.03.19
米子市内に店を構えて2026年で30年を迎える。
主に大山山麓でとれたソバを2通りの挽(ひ)き方で製粉し、それぞれ打ちたてで提供。
一つは石うす挽きの一番粉のみを使う野上(数限定。写真はざる、1,350円)で、雑味のないみずみずしさと、コシの強さ、のど越しの良さが心地いい。

“野上”は、先代が生まれ育った西伯郡伯耆町福岡(上代)地区から流れる、日野川にそそぐ野上川の名からとった。清い流れを思わせる繊細な舌ざわりに続き、蕎麦の甘さと香りが鮮やかに広がる。
つゆは少し濃いめなので、控えめにつけて口中で膨らむ味わいを感じて。
もう一つは、挽きぐるみの全層粉を使用した田舎(ざる950円)。ソバの実を殻ごと挽くため粘りや香りも強く、全体にバランスがいいのが特徴。田舎蕎麦は8割くらいの製粉で止めるため、挽きぐるみでも色は白めで、更科蕎麦に近い雰囲気に仕上がる。
蕎麦の品書きは、ざる、おろし、釜揚げ(つけ・かけ)のみで、本来の風味を味わえる。
食べ足りない人には、プチプチ食感のソバの実入り炊き込みご飯がつくご飯セット(+350円)もある。
このほか、そば粉100%を水に溶き火にかけて練り上げ、ふわっとした口当たりに仕上げるそばがき(繁忙時は断る場合あり)、1~3月限定のそばの実ぞうすい等の逸品もあり、蕎麦好きにはたまらない。
また、店頭にてそばがゆの素やそば米も販売している。


歴史を感じさせる趣ある店内。
元々洋服の仕立てをしていた先代が趣味で打っていた蕎麦を本業にした。
現在は開店以来ほとんどの時間を父と一緒に店を盛り立ててきた2代目・仲田 司さんが店の味を守る。司さんもサラリーマンを15年ほど勤めてからこの道に入ったという。
「ソバは生きており劣化が早く、昨今の猛暑や長い夏は味を大きく左右します。当店では保冷管理がいきとどいたものを使用し、一年中香りのいい蕎麦を食べていただけるようにしています」
品書きを絞り込んだ潔さの理由は、一度食べたら心に残り続ける極上の味が教えてくれる。

そば処 上代
住所:米子市加茂町1-10
電話:0859-34-1129
営業:11:30~14:00(L.O.13:45。売り切れ次第終了)
休み:日・月曜日、祝日ほか臨時休業あり
駐車場:あり
Instagram:こちらから