☆ばんだい先生 家計アドバイス☆ 

あなたのお宅の家計はいかがですか? 
ファイナンシャルプランナー(FP)の上級資格を持つばんだい先生が、家計改善や資産形成のポイントをアドバイスします。

 

  Q  

現在は、子ども就学まで時短勤務が可能なので子どもを保育園に預けて共働きしています。しかし就学後は通常勤務に戻るので子どもを迎えにいくことも難しくなり、仕事と子育ての両立に悩んでいます。転職し時短勤務もしくはパートで働くことも考えますが、収入が減り教育費や住宅ローンの返済など家計が成り立つかとても不安です。

Aさんの状況 / 松江市在住

Aさん(松江市、40歳・会社員)、夫(43歳・会社員)、長男5歳、長女4歳。5年前に市内の土地付き建て売りを4,000万円で購入し住宅ローン返済中。貯蓄は500万円。Aさんは育児休暇を経て現在は時短勤務中。

 

  A  

意外かもしれませんが、妻の働き方は家づくりの中で最も多い相談です。

理由は、お子さまが誕生すると時期を同じくしてマイホームを考え始める方が多いのと、家族構成がほぼ固まってきて家族のライフデザインを考えたとき、今の働き方で良いのだろうかと真剣に悩むからだと思います。このテーマを解決しないと家づくりは進まないのです。

収入が減っても働くことは資産形成に最も貢献しますので、無理のない状態で働き続けることができる環境をつくっておくことはとても大事です。

現実的に仕事と子育ての両立は容易ではありません。

子どもが小さいうちの妻の収入は、ほとんどが保育料に使われ、貯蓄が増えないということは珍しくありません。正社員の場合、子どもが就学年齢となりやがて学童保育なども不要になると家計は安定していきます。一定期間、貯蓄が増えないのは仕方ないと割り切り、将来を見据えて長期で資産形成を考えます。

一方、正社員からパートや時短勤務等に切り替えるときは、お子さまが何歳のときに目標年収がいくらで働くのか正確に算出してから行動を起こす必要があります。実際、弊社ではそのような資料(将来家計簿)を作成し施主さまご夫婦の意思決定をサポートしています。

 通常はこれでAさんのご質問に対する解答が出ますが、今回は本人が気づいていない根本的な問題があります。

収入は年齢的に平均的な額です。基本生活費は年間240万円で、他の共働き家計と比較して節約されています。

問題は、(1)住居費(2)車のローン(3)余暇生活費(4)保険料(5)使途不明金が多い点で、結果として支出が収入(手取り)を上回り赤字が常態化しています。現在の時短勤務がフルタイムに変わると年間30万円の黒字となりますが、このような状況下で正社員を辞めれば再び赤字が常態化しAさん50歳時に貯蓄が底をつきます。生活費を節約している方の見直しのポイントは「生活を変えなくても良い(家族が不便を感じない)見直し」から行うことで、(1)(4)(5)がこれに該当します。

次に(2)(3)は多少不満が出るかもしれませんが他の家庭並みに改善する必要があります。まずこれらを行った上で最初に挙げた働き方を考えます。

最後に大事なポイントがあります。妻の働き方を考えたとき、どうしても妻に無理を強いる結論になりがちです。Aさんの収入がどれだけ家計や老後、万が一の場合に貢献しているか見える化することが夫に協力してもらうことに貢献すると思います。

 

【アドバイス】

(1). 将来の目標年収から働き方をイメージします。

(2). そもそも共働き家庭は、基本生活費を見直すだけで大きく改善する場合があります。

(3). 妻の貢献度を見える化することは夫婦円満の秘訣(ひけつ)かも。

ばんだいこうじ

年間100件前後の家計・保険・老後設計・年金・資産運用の家計相談を実施。住宅に関しては、船井総研をはじめ全国各地で専門家に指導・講演を行う住宅業界のカリスマ。松江にあるFP住宅相談所では家づくりが楽しくなるセミナーを開催し、累計350棟以上の家づくりを実際にサポート。

◆ばんだい先生に相談してみませんか

住宅資金や教育資金、老後の資金など、幅広く家計についての疑問や不安なことを、ばんだい先生に相談してみませんか。
無料で先生にお答えいただきます(ただし、相談内容によってはお断りする場合があります)。
紙面では仮名とさせていただきます。


質問内容と住所・氏名・電話番号を下記へお送りください。

〒690-8668 松江市殿町383 りびえーる担当「家計アドバイス」係
WEB(http://www.myhome-meister.jp/)でも受け付けしています。 

※希望者には面談にて詳細をお答えします。